
~世界随一の老舗オークションハウス「サザビーズ」にて~
デジタルカメラの隆盛に押され、ポラロイドカメラの存在感が失われつつありますが、味わい深い描写力や即効性、青春の一コマを思わせるノスタルジーな雰囲気がファンに愛され続けています。その熱意が伝わったのか、この夏、かの有名なオークションハウス「サザビーズ」でポラロイド作品を扱ったオークションが開催されました。1,200を超える膨大な出品点数。ポラロイド社がインスタントフィルムの生産を終了する、などと寂しいニュースが流れたのも束の間、ポラロイドが復活を遂げたと見る向きもあります。
ポラロイドカメラの誕生は、戦後まもない1948年のこと。創業者エドウィン・ランドの愛娘の素朴な疑問から始まりました。「なんで写真をすぐに見られないの?」以降、その即効性や楽しさが一般のユーザはもちろん、写真家たちを魅了してきました。ロバート・メープルソープと交流のあったミュージシャン、パティ・スミスはポラロイドの臨場感をこう表現しています。「ロバートの手の中にあるポラロイドカメラ。ポラを切る行為、グイっと引っ張る手首。フィルムを抜き出すスナップ音、そして期待 - 映像があがるまでの60秒間。この即時性が彼の気質にあっていた」
今回のオークションには、各分野の巨匠の写真も出品されていました。写真界では、ヨセミテ渓谷の写真で知られるアンセル・アダムスや、愛犬のポートレートで名高いウィリアム・ウェグマン。フォトリアリズムの画家チャック・クローズ、現代アートの大御所アンディー・ウォーホールの作品も。あのロバート・フランクの写真まで出品されており、落札価格はいくらまで跳ね上がるのだろう?と競りの結果も気になりますね。